断るということ

人は突然正義の味方になってしまうことがあります。

実は私にもありました。鳥取オフィスでの出来事です。

 

ある企業から問い合わせがありました。
内容は「ビジネスマナー研修」のご依頼でした。

 

私は現在行っている業務を説明して、それでも良ければ
という条件で担当の女性とお会いしました。

初対面の彼女は緊張していましたが、
その印象はとても聡明で感じの良い方でした。

 

ご相談の内容は次のようなものでした。

その会社が女性の再就職のサポートの一環としてビジネスマナー、
面接時の身だしなみ、言葉遣い等のサポートするプロジェクトを
立ち上げ、そのチーフとして企画から全てを彼女が担当になった
と言うのです。

そこで、東京に本社を置き、尚且つ鳥取にオフィスがある
私の会社に依頼したいとの事でした。

 

余談ですが、東京下町育ちの私が鳥取県に縁あったのは、
私が秘書をしていた代議士が鳥取選出で米子出身だったからです。

 

sunset-481976_640

個人ブランディングについて、興味をもたれた方へ
⇒ 個人ブランディング入門セミナー詳細はコチラ

ところであなたは鳥取県をご存知ですか?

人口60万弱の小さな県です。
鳥取オフィスのある米子市は、山陰の商都と言われてきた
街ですが、今や全国の地方と同じく人口も増えず、
商店街はシャッター通りと化しています。

 

仕事を選ぶにしても、女性の門戸はきわめて狭い。
しかし女性の就業率は高く、全国でもトップ10に入っています。

私もここで頑張っている女性達に、是非経済的な自立を
してもらいたいし、何よりも自信を持って社会で活躍して
欲しいと願っています。

 

そのサポートをするためのプロジェクトを企画している
彼女にも、その役割を果たして欲しい、そのために私が
少しでも役に立つのであれば・・・。

 

私の中に沸々とそんな思いが湧いていた時、おもむろに
彼女が切り出しました。

「講師料の事なんですが、予算が少なくて・・・。」

 

提示された金額の低さに、私は絶句しました。
「・・・」

 

しかしこの時、私は「正義の味方」のモードに
嵌っていたのです。この地域の女性達の支援をする
月光仮面になっていたのです。(苦笑)

 

もし断ったら彼女はきっと困るだろうな・・・。

目の前の彼女は嘆願するように私の答えを待っています。

 

「わかりました。お役に立つのなら・・・」

彼女と別れて車を走らせた瞬間「受けなければ良かった」と
いう気持ちがジワジワと湧いてきました。
そしてストレスの塊になっていく自分自身を全身で感じていました。

 

おわかりになりますか?
何故、私がストレスの塊に化していくのか。

 

そうです!

 

私は断るという事ができなかった自分自身に嫌悪感を感じて
いたのです。そこには「正義の味方」として見られたい、
相手に嫌われたくないという自分がいたのです。

 

価格を提示した相手の問題ではなく、断れなかった私自身の
自己責任の他の何者でもありません。

ビジネスはボランティアではありません。

 

ましてや他の企業には正規の金額で仕事をしています。
私を信頼してお付き合い頂いているクライアントに対して
大変失礼な事であるのは言うまでもありません。

 

ビジネス上でのこうした勘違いの行為は、自分自身のブランドを
低く見積もる結果に繋がり、自分の首を絞めるのです。

 

私はストレスだらけの気持ちを抱えて床に就きました。
「明朝、今回の依頼はお断りしよう・・・」

 

そして翌朝一番に電話で丁重にお断りしたのは
言うまでもありません。

 

私は彼女の熱意にほだされて、思わず「YES」と返事を
してしまいました。

もしも勇気をもって断らなければ、きっとセミナーを受けたことを
禍根としてずっと抱え続けていったことでしょう。

ほんとに小さな出来事です。

 

しかし、その一つひとつの選択がどの様な結果に繋がるのかを
慎重に見極めなければならないと思います。

 

そして勇気をもって「NO」と言える自分自身を
鍛えなければなりません。

 

さて、あなたは嫌われるのを恐れずに「NO」と言えますか?

 

【価格競争に巻き込まれたくない方へ
⇒ 個人ブランディング基礎セミナー詳細はコチラ

 

関連記事

カテゴリー

個人ブランディング
コンサルタント
小渕良子です

個人ブランディング基礎セミナー

ページ上部へ戻る